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株式会社ゼットリンカー
士業事務所のタイムチャージ・工数管理|SaaSでは足りない境界線はどこかのイメージイラスト:士業事務所のタイムチャージ・工数管理は、単価が資格者1人1種類ならSaaSで足ります。資格者ランク別単価・顧問先別割引・成功報酬との併用が重なると、既製SaaSの項目では表現しきれず個別開発を検討する境界になります。
システム開発

士業事務所のタイムチャージ・工数管理|SaaSでは足りない境界線はどこか

士業事務所のタイムチャージ・工数管理は、単価が資格者1人1種類ならSaaSで足ります。資格者ランク別単価・顧問先別割引・成功報酬との併用が重なると、既製SaaSの項目では表現しきれず個別開発を検討する境界になります。

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士業事務所のタイムチャージ・工数管理、SaaSでは足りない境界線はどこか

士業事務所のタイムチャージ(時間単価による報酬計算)と工数管理は、案件ごとの実働時間を記録し、報酬の根拠として提示する業務です。 結論、報酬体系がシンプルな時間単価1本なら既製SaaSで足り、資格者ごとの単価差・案件別の割引・成功報酬との併用が絡むと、既製SaaSの入力項目では表現しきれなくなります。

  • 「誰が」「どの案件に」「何分」使ったかを記録するだけなら、既製の工数管理SaaSで対応できます。
  • 資格者ランクによる単価差、案件ごとの割引率、タイムチャージと成功報酬の混在請求は、既製SaaSの標準機能では表現しきれないことがあります。
  • 顧問先への請求書に「その単価・その割引になった理由」を残したい場合、記録と請求ロジックを事務所の実際の契約条件に合わせて設計する必要があります。

2026年9月18日時点の情報です。

タイムチャージ管理とは何を記録する業務か?

担当資格者が案件に使った時間を単価に換算し、請求額の根拠として顧問先に説明できる形で残す業務です。

税理士・弁護士・社会保険労務士などの士業事務所では、顧問料のような定額報酬に加えて、スポット案件・相談対応・訴訟対応などをタイムチャージ(時間単価制)で請求するケースがあります。この場合、次の情報を案件単位・時間単位で記録し、請求根拠として保存する必要があります。

  • 誰が(担当資格者・補助担当のどちらか)
  • いつ、どの案件に、何分〜何時間使ったか
  • どの単価が適用されるか(資格者ランク、案件種別、契約条件)
  • 割引・上限(顧問先との契約で決めた月間上限、初回相談無料枠など)

記帳代行・給与計算のような定型業務は月額固定になりやすい一方、相続・M&A・訴訟対応・複雑な税務調査対応などは工数が事前に見積もりにくく、タイムチャージが選ばれやすい領域です。

既製SaaSで足りるのはどんな事務所か?

単価が「資格者1人あたり1種類」で、割引や成功報酬との併用がない事務所は、既製の工数管理・請求SaaSで足ります。

工数管理・タイムチャージ機能を持つSaaS(法律事務所向け案件管理ツールなど)は、ストップウォッチ形式での時間記録、案件ごとの工数集計、請求書出力までを一気通貫で提供します。次の条件に当てはまる場合、既製SaaSの標準機能で運用が完結します。

  • 資格者ごとの単価が固定で、案件による単価変動がない
  • 顧問先ごとの個別割引・上限設定が不要、またはごく少数
  • タイムチャージと成功報酬・定額顧問料を別々の請求書で管理してよい
  • 記録した時間をそのまま請求額に反映してよい(承認フローの複雑な調整が不要)

この場合、初期費用0〜数十万円・月額数万円からSaaSを導入でき、開発を検討する必要はありません。まず既製SaaSの無料トライアルで自事務所の請求パターンを試し、表現できない項目が出た時点で次の選択肢を検討する進め方が無理がありません。

SaaSの入力項目で表現しきれなくなる境界はどこか?

「なぜその金額になったか」を人に説明できる形で残したい条件が増えるほど、既製SaaSの固定項目では足りなくなります。

具体的には、次のような条件が重なると、既製SaaSのカスタマイズ範囲を超えることがあります。

条件既製SaaSでの限界事務所固有に設計したい内容
資格者ランク別単価単価マスタが「1人1価格」までしか対応しない案件種別×資格者ランクの掛け合わせで単価を変える
顧問先別の割引・上限全顧問先一律の割引率設定のみ顧問先ごとの契約書に基づく個別上限・段階割引
タイムチャージ+成功報酬の併用どちらか一方の請求ロジックしか持たない着手金・タイムチャージ・成功報酬を1つの案件で合算・按分する
補助担当の按分担当者1人にしか時間を紐付けられない資格者と補助担当が同一案件で稼働した時間を役割別に分ける
修正・承認の履歴入力後の修正が上書きで残らない記録の修正理由・承認者を履歴として残す(監査対応)

この表は架空の設計例です。実際にどの項目が必要かは、事務所の契約書・報酬規程によって異なります。既製SaaSでも一部はプランのアップグレードやオプションで対応できる場合があるため、まず現行SaaSの上位プランで足りないかを確認してから、個別開発の要否を判断してください。

私たちならタイムチャージ管理をこう設計する

帳票・役職・請求ロジックを事務所の実際の契約条件に合わせ、記録から請求書までを1つの基盤でつなぐ設計にします。

以下は当社が実際に受託する場合に検討する設計方針の一例です。既存の提供機能として断定するものではなく、要件定義で事務所ごとに詰める前提の叩き台として書きます。

データ設計: 顧問先マスタ・案件マスタ・資格者マスタ・単価マスタを分け、案件ごとに「どの単価マスタを適用するか」を紐付けます。同じ資格者でも案件種別によって単価が変わる場合、案件×資格者の組み合わせで単価を引ける設計にし、あとから単価改定があっても過去の記録は改定前の単価のまま残るようにします。

情報の流れ: 資格者・補助担当が案件ごとに稼働時間を入力し、月末に事務員またはシステム管理者が単価適用・割引・上限を確認して請求データを確定します。確定前の修正は履歴として残し、確定後の修正は取消・再入力の形で追跡できるようにします。所長・管理者は事務所全体の案件別採算をダッシュボードで確認します。

既存環境との連携・移行: 会計ソフト・請求書発行システムと連携する場合、確定した請求データをCSVまたはAPIで連携し、二重入力をなくします。紙やExcelで運用してきた事務所は、直近数ヶ月分の記録を移行データとして取り込み、単価マスタの初期設定をすり合わせながら並行稼働で検証します。

定着の仕掛け: 資格者が日々の入力を後回しにしないよう、案件を開いたら時間入力欄がすぐ見える画面構成にし、入力漏れがある案件を月末に一覧表示して事務員が声をかけられるようにします。入力負担が増えると使われなくなるため、既製SaaSのストップウォッチ形式のような手軽さは踏襲しつつ、単価・割引の判定はシステム側で自動化して人の判断を減らします。

案件ごとの稼働時間入力から請求データ確定までの流れを示す図解案件ごとの稼働時間入力から請求データ確定までの流れを示す図解

こうした設計は、汎用の工数管理SaaSでは対応しきれない、事務所固有の単価体系・請求ロジックがある場合に意味を持ちます。単価体系がシンプルな事務所では、既製SaaSのままで十分なケースの方が多いという点は変わりません。

個別開発とSaaSの費用感を比べる

個別開発は初期費用が既製SaaSより高くなりますが、請求ロジックの変更やマスタの追加を自社の判断で継続できる点が異なります。

方式初期費用の目安向いている事務所
既製SaaS(工数管理・請求機能)初期0〜数十万円、月額数万円〜単価体系がシンプルで、SaaSの標準機能で請求根拠を説明できる
SaaS+部分カスタム(kintone等)初期数十万〜200万円程度一部の集計・承認フローだけを事務所仕様にしたい
フルスクラッチ(個別開発)初期300万円台〜単価体系・割引・成功報酬併用が複雑で、既製SaaSの項目で表現しきれない

金額は目安であり、確定した見積もりではありません。当社の作業単価は 1時間11,000円(税込) です。要件定義・契約後のすり合わせ・開発・テスト・バッファの工数を積み上げて見積もります。クラウド利用料・外部サービスの実費・保守契約は別に確認します。初回相談・認識合わせの無料モック・お見積もりは無料です。

案件管理そのもの(顧問先・案件・期限・資料の権限設計)は士業事務所の顧問先・案件管理で扱っています。タイムチャージ・工数管理は「記録した時間をどう請求額に変換するか」という別の業務であり、両方を1つの基盤にまとめて設計することも、案件管理だけを先に個別開発し、工数管理は既製SaaSのまま連携させることも可能です。

よくある質問

Q. 今使っている工数管理SaaSからデータを移行できますか?

多くの場合、案件別の時間記録をCSVでエクスポートできます。移行時は件数だけでなく、単価・割引が適用された後の金額と、記録した生の時間数の両方を照合することをおすすめします。

Q. 成功報酬とタイムチャージが同じ案件に混在する場合、どちらのロジックを優先しますか?

事務所の報酬規程によって異なります。契約書・報酬規程に「どちらを上限として扱うか」の記載があるかを確認し、記載がない場合は事務所内で運用ルールを先に決めてから設計に反映します。

Q. 資格者本人以外(事務員)が入力してもよいですか?

運用上は問題ありません。ただし「誰が入力したか」と「誰が稼働したか」を分けて記録し、資格者本人が確定前に確認できる画面にすることをおすすめします。

自社の状況を整理して相談する

まず、資格者ごとの単価体系、顧問先ごとの割引・上限の有無、タイムチャージと成功報酬の併用有無を書き出してください。見積もりの進め方と相談シートで、未確認の項目を残したまま整理できます。シートを完成させる前でも、お気軽にご相談いただけます。

キーワード
士業タイムチャージ工数管理オーダーメイド開発フルスクラッチシステム開発請求管理

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